屋根カバー工法とは?メリット・デメリット、費用相場や工事の流れなどを解説

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屋根カバー工法とは?メリット・デメリット、費用相場や工事の流れなどを解説

屋根リフォームの工法のひとつに「カバー工法」があります。既存の屋根を撤去せず、上から新しい屋根材を重ねる工法です。費用を抑えられるうえ、工期も短縮できるなどメリットが多く、人気を集めています。一方で、屋根の状態によっては施工が難しい場合もあるため、注意点を把握しておくことも大切です。

本記事では、屋根カバー工法のメリット・デメリットから費用相場、工事の流れまで詳しく解説します。屋根リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

屋根カバー工法(重ね葺き)とは

屋根のカバー工法とは、既存の屋根の上に新しいルーフィング(防水紙)を張り、さらに新しい屋根材を被せる工法です。別名「重ね葺き」とも呼ばれます。断熱性や遮音性が向上するほか、施工費用を抑えられるなどのメリットがあるため、屋根のリフォーム工事として人気です。

ただし、カバー工法にはいくつかのデメリットもあります。また、すべての屋根材に対応できるとは限りません。工法の特徴を知り、該当の屋根に向いているかを判断しましょう。

屋根カバー工法のメリット

屋根のカバー工法は、多くのメリットがあるリフォーム工事です。ここでは、4つのメリットについて詳しく解説します。

葺き替え工事よりも費用を抑えられる

まずは、葺き替え工事よりも費用を抑えられる点です。葺き替え工事は、既存の屋根をすべて解体・撤去し、廃材を処分する必要があります。

一方、カバー工法は棟板金や雪止めなどの部分的な撤去で済むため、大幅なコストダウンが可能です。費用を抑えたい方にとって、大きなメリットといえます。

工事期間が短く済む

工事期間が短い点も、カバー工法のメリットです。一般的に、葺き替え工事は7~10日前後かかりますが、カバー工法は1~7日程度で完了します。

工期が短いことで、足場による窓の開けづらさや出入りの不便さが軽減され、近隣への影響も少なく済みます。生活への負担を抑えながら屋根を新しくできるのが魅力です。

断熱性・遮音性が向上する

カバー工法は、既存の屋根材の上に新規屋根材を重ねるため、屋根が二重構造になります。屋根の厚さが増し、屋外の暑さや雨音が室内に伝わりにくくなるといった断熱性・遮音性の向上が期待できます。ただし、断熱工事や防音工事とは異なるため、効果は一定程度と考えておきましょう。

環境に優しい

前述のとおり、カバー工法は葺き替え工事に比べて廃材が少ない工法です。廃材の運搬に伴う二酸化炭素を抑えられるほか、アスベスト工事も必要ありません。

2004年以前の建築物にはアスベストを含む建材が使用されている場合があり、解体工事には法律に則った処理が必要です。環境負荷の高いアスベスト解体工事を回避できることからも、環境に優しい工事といえます。

屋根カバー工法のデメリット

メリットの多いカバー工法ですが、いくつかの注意点も把握しておくことが大切です。ここでは、3つのデメリットを解説します。

屋根下地の補修はできない

屋根材の下には、コンパネ(野地板)やルーフィング(防水紙)といった屋根下地があります。この屋根下地が劣化していると、カバー工法では施工できません。屋根下地に腐食や損傷が残ったまま新しい屋根を重ねると、建物内部まで劣化が進む可能性があります。屋根下地の補修が必要なケースでは、別の工法を検討しましょう。

耐震性に影響が出る可能性がある

家の耐震性は、建物の総重量に左右されます。既存屋根に新規屋根を重ねるカバー工法では、ほとんどのケースで屋根の重量が増すため、耐震性に影響が出る可能性があります。そのため、新しい屋根材にはできるだけ軽量なものを選び、耐震性への影響を抑えることが重要です。

次回のメンテナンス時に費用が膨らむ場合がある

カバー工法で施工した屋根がメンテナンスの時期を迎えた際には、再びカバー工法を行うことはできません。二層の屋根をすべて撤去して葺き替える必要があるため、通常の葺き替え工事よりも費用が膨らむケースがあります。

また、既存屋根にアスベストが含まれている場合、葺き替え工事を行う際には対策が必要です。アスベスト工事は、一般的に別途費用がかかります。カバー工法を選ぶ際は、将来的なメンテナンス費用も考慮しておくことが大切です。

屋根カバー工法に向いていない屋根は?

屋根カバー工法には不向きの屋根があります。

  • 瓦屋根
  • 古いトタン屋根
  • 劣化が進んだコロニアル屋根

それぞれ詳しく見ていきましょう。

瓦屋根

屋根カバー工法は、平らな屋根に適した工法です。そのため、起伏のある形状の瓦屋根には、新しい屋根材を重ねて施工することができません。また、瓦屋根はもともと重量があるため、耐震性の面から見てもカバー工法には不向きといえます。

瓦屋根の修理を検討している方は、修理費用の相場やメンテナンス時期などを解説した以下の記事もぜひ参考にしてください。

瓦屋根の修理費用相場|自力で補修する方法やメンテナンス時期についても解説

古いトタン屋根

トタン屋根は、鉄板の表面に亜鉛メッキを施した金属製の屋根材です。カバー工法自体は施工可能ですが、築年数が経っている場合は屋根下地が劣化していることが多く、その場合はカバー工法を行うことができません。

まずは、業者に施工の可否を確認してもらい、難しい場合はほかの工法を検討しましょう。下記の記事では、トタン屋根の修理費用を抑えるコツも紹介しています。ぜひご覧ください。

トタン屋根修理の費用相場と方法|修理が必要なサインや修理を安く抑えるコツを解説

劣化が進んだコロニアル屋根

コロニアル屋根は、セメントに繊維素材を加えて薄い板状に仕上げた屋根材です。一般には「スレート」と呼ばれることもあります。

コロニアル屋根にもカバー工法を用いることは可能ですが、トタン屋根と同様に、屋根下地が劣化していないことが前提となります。

葺き替えが必要な場合は、コロニアル屋根の費用相場を紹介している下記の記事も、ぜひ参考にしてください。

コロニアル屋根の特徴とは?メンテナンスの方法や費用を紹介

※コロニアルはケイミュー株式会社の登録商標です。

屋根カバー工法でおすすめの素材

カバー工法で新しく設置する屋根には、おすすめの素材があります。

  • ガルバリウム鋼板
  • アスファルトシングル
  • 石粒付き金属屋根(ジンカリウム鋼板)

それぞれの特徴を解説します。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は非常に薄く軽量な屋根材で、カバー工法に適した素材といえます。アルミと亜鉛で鉄を保護する構造で、耐久性と防錆性に優れているのが特徴です。また、加工がしやすくさまざまな形状の屋根に適応します。

ガルバリウム鋼板の特徴やメリット・デメリットなどについては、下記の記事でも詳しく紹介しています。

ガルバリウム鋼板屋根のメリット・デメリットとは?費用や耐用年数についても解説

ガルバリウム鋼板とは?外壁に使用するメリット・デメリットを紹介

アスファルトシングル

アスファルトシングルは、アスファルトを主とした成分の屋根材で、表面に石粒が吹付けられています。この石粒で多様なカラーを表現でき、和風の家にもマッチするため屋根材として人気です。重さはスレートの約半分と軽量で、屋根を重ねても耐震性に影響が少なくカバー工法に向いています。

石粒付き金属屋根(ジンカリウム鋼板)

石粒付き金属屋根(ジンカリウム鋼板)はガルバリウム鋼板とほぼ同じ素材ですが、表面に石粒がついているのが特徴です。この石粒が外の音を吸収するため、一定の防音が期待できます。軽量であるためカバー工法に適した素材です。

※ガルバリウム鋼板は、日本製鉄株式会社の登録商標です。
※ジンカリウム鋼板は、オーストラリア BlueScope社の登録商標です。

屋根カバー工法の費用相場

続いて、屋根カバー工法の費用相場を見ていきましょう。屋根カバー工法の費用は、屋根面積1平方メートルあたり約0.8~1,1万円が相場です。ここに工事管理費や諸経費などが上乗せされます。総費用は、30坪ほどの住宅で約100~180万円になることが多いでしょう。

また、使用する屋根材のグレードや種類、屋根の形状も費用に影響します。たとえば、斜面が2枚の切妻屋根(三角屋根)よりも、4枚の寄棟屋根や方形屋根など、勾配や継ぎ目が多い形状のほうが高額になる傾向です。

見積もりを依頼する際は、屋根材の種類や希望する外観、予算の上限などを事前に伝えておくと、より現実的なプランを提示してもらいやすくなります。複数の業者から相見積もりを取り、費用の内訳や保証内容を比較することも大切です。

屋根カバー工法の工事の流れ

屋根カバー工法の大まかな内容を知っておくことで、見積もりをとった際に工事の全体像がイメージしやすくなります。ここでは、屋根カバー工法の工事の流れをわかりやすく解説します。

板金撤去

まず行うのは、屋根の頂点に設置された棟板金の撤去です。さらに、棟板金の下にある貫板や雪止めも撤去します。この工程で発生する廃材が工事全体の産業廃棄物となるため、葺き替えと比べて処分費と解体費が大幅に削減できます。

ルーフィング工事

次に、ルーフィング工事です。既存の屋根に、ルーフィングと呼ばれる防水紙を張ります。屋根下地を雨や雪から守るための重要な工程です。

ルーフィングには多くの種類があり、扱う商品は業者によって異なります。遮熱効果をもつタイプや耐用年数が長いものなど、どのようなルーフィングを使用するかを工事業者に確認すると安心です。

屋根材設置

続いて、屋根材の設置です。一般的には新設する屋根材を下から設置していきます。これは、継ぎ目から雨水や雪の侵入を防止するためです。雪止めが必要な場合は、ここの工程で設置します。

前述のとおり、屋根材には多くの種類があります。外観の美しさのほか、耐震性や耐久性、長期的なコストも含めて検討するのがおすすめです。

貫板設置

屋根材を設置したら、貫板を設置します。貫板の素材は木・樹脂・金属が一般的です。材質のほか、価格面にも違いがあるため、見積もりを取る際に業者に確認してみましょう。

棟板金設置

貫板の設置が完了したら、棟板金を設置します。具体的には、貫板の上に棟板金を被せてビスで固定する作業です。棟板金は風の影響を受けやすいため、しっかりと固定し飛散を防止します。

コーキング処理

最後に、板金の合わせ目にコーキング処理を行います。この工程は、雨水の侵入を防止するためです。コーキングの充填後はヘラで表面を整え、乾かします。これでカバー工法は完了です。

まとめ

既存の屋根に新しい屋根を重ねる「カバー工法」は、費用を抑えられる点からも人気の高いリフォーム方法です。ただし、屋根の劣化が進んでいる場合や、もともと重量のある屋根には適さないケースもあります。メリット・デメリットや費用などの特徴を理解し、納得のいく屋根のリフォームをめざしましょう。

執筆年月日:2025年10月
※内容は2025年10月時点の情報です。法律や制度は改正する場合があります。

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