引っ越し時の荷造りの手順は?コツや用意するものについて解説

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引っ越し時の荷造りの手順は?コツや用意するものについて解説

引っ越し作業の中でも、特に大変なのが「荷造り」です。いざ始めようとしても、手順がわからなければ作業は滞ってしまいます。気づけば引っ越しの日が迫り、焦ってしまう方がいるかもしれません。

引っ越しの荷造りは、計画的に進めることが大切です。今回は、効率よく進められる荷造りの手順や梱包に必要なアイテム、荷造りのコツなど、引っ越しの際に知っておくと便利な情報を紹介します。

引っ越しの荷造りはいつから始めるべき?

荷造りを始めてみると、思った以上に荷物が多く時間がかかってしまうことはよくあります。では、引っ越し準備はいつから始めるべきなのでしょうか。

次の表は、引っ越しの荷造りを始める時期の目安です。

世帯

荷造りを始める時期の目安

単身者

1〜2週間前

家族世帯

2〜3週間前

単身者と家族世帯では、荷造りにかかる日数が異なります。また、荷物の量や家族構成によっては、目安以上に日数を要する場合もあります。

荷造りは、単に荷物をダンボールに詰めるだけではありません。荷物の整理や不用品の処分などの作業も含まれます。

引っ越し当日に荷造りが終わっていない場合、引っ越し作業が遅れるだけでなく、追加料金を請求される可能性もあります。このようなトラブルを避けるためにも、荷造りは時間に余裕を持ち、計画的に進めることをおすすめします。

引っ越しの荷造りの手順

荷造りを始めたものの、「何からダンボールに詰めればよいかわからない」と、作業が進まない方も多いのではないでしょうか。やみくもに荷造りを行うと、何をどこに入れたかがわからなくなったり、引っ越しまでに使用したい荷物まで梱包してしまったりなど、余計な手間が増える可能性があります。

引っ越しの荷造りを効率よく進めるためにも、具体的な手順を確認しておきましょう。

引っ越しの2週間〜3週間前

【部屋をブロックに分ける】
まずは部屋をブロックに分けることから始めましょう。洗面所や風呂場などの荷物が少ない場所は、用途や間取りの位置が近い場所同士をまとめると効率的です。

以下は、部屋をブロック分けした例です。 

世帯

ブロック

単身者のワンルーム

・居室
・キッチン
・トイレ
・洗面所・風呂場
・玄関
・クローゼット

家族世帯の2LDK

・リビング
・寝室
・子ども部屋
・キッチン
・トイレ
・洗面所・風呂場
・玄関
・庭・バルコニー

部屋をブロックに分けることで、荷物の整理がしやすくなります。 

【ブロックをグループに分ける】
部屋をブロック分けをした後は、ブロックをさらに細かいグループに分けます。用途や特徴ごとで分けるとともに、新居での家具配置や収納も考慮するとよいでしょう。

以下は、ワンルームの居室をグループ分けした例です。 

ブロック

グループ

居室

テレビ・ソファ

ベッドグループ

クローゼット・収納

ブロックのグループ分けをすることで、荷物の量を把握できます。これにより、効率的な荷造りの計画を立てることができ、梱包アイテムの必要量も予測しやすくなります。

【梱包アイテムを用意する】
荷造りに取りかかれるよう、ダンボールやガムテープなどの梱包アイテムを用意しましょう。どのような梱包アイテムがどのくらい必要かは、荷物の量や種類によって異なります。部屋のブロック分けやグループ分けで荷物量を把握し、調整してください。

荷造り中に梱包アイテムが足りなくなると、作業を中断して、買いに行かなければなりません。必要に迫られるごとにアイテムを用意するよりも、最初に必要なアイテムを揃えておく方が、荷造りの効率は向上します。

【不要なものを処分する】
事前に不要なものを処分することで、使用するダンボールの数が減り、荷造りや荷ほどきの手間を軽減できます。業者による処分が必要な場合は、見積もりをとり、日程や時間の調整が必要です。引っ越し当日に間に合うよう、スケジュールに余裕を持って対応しましょう。

引っ越しの準備中は掃除の機会が増えるため、不要な衣類は雑巾代わりに活用するのもおすすめです。掃除後はそのまま処分できるため、不用品整理にも役立ちます。このような工夫で作業負担を減らし、引っ越しを効率化しましょう。

【使用頻度の低いものからダンボールに詰める】
引っ越しの荷造りは、目の前にあるものからではなく、使用頻度の低いものから詰めていくことが基本です。使用頻度の高いものから梱包してしまうと、引っ越しまでに必要になり、ダンボールを開けて取り出す手間が生じます。二度手間を防ぐためにも、生活に直結しない荷物から優先的に詰めていきましょう。

例えば、季節外れの洋服や普段は使わない食器、読み終わった書籍、観賞済みのDVDなどです。これらは早めに梱包しても生活に支障がありません。使用頻度の低い荷物は、使用する時期や使用用途ごとにまとめて荷造りをしておくと、荷ほどきも楽になります。

引っ越しの5日前~前日

【家具・家電製品の引っ越し準備】
引っ越しの5日前からは、日常的に使用している家具や家電の引っ越し準備に着手していきましょう。どのような準備が必要なのか、以下の表にまとめました。 

家具・家電の種類

必要な準備

大型家具

分解し、部品をまとめる。

食器棚

食器は緩衝材や新聞紙で包み、ダンボールに詰める。引き出しや扉は固定する。

組み立て家具

解体の必要があるか、事前に引っ越し業者へ確認する。

精密機器
(テレビやパソコンなど)

梱包は引っ越し業者が行う場合が多い。振動対策や配線の記録、データのバックアップを忘れずに行う。

小型家電

ダンボールに入る場合は、緩衝材などで包み隙間を埋めて固定する。入らない場合は、引っ越し当日に業者に梱包してもらう。

【引っ越し当日まで使用する荷物をダンボールに詰める】
引っ越しの5日前〜前日を目途に、引っ越し当日まで使用する荷物も徐々にダンボールに詰め始めましょう。使いたいタイミングでサッと取り出せるよう、ダンボールは封をせずに置いておくのがおすすめです。

食事に必要なお皿やコップ、カトラリー類は、家族分のみ残しておくと、引っ越し当日の負担が少なくなります。掃除用具や工具なども引っ越し当日まで使用する可能性があるため、すぐに取り出せる場所にまとめておくと便利です。

引っ越しの梱包作業に必要なアイテム

引っ越しをスムーズに進めるためには、荷造りに必要なアイテムを確認し、事前に揃えておくことが大切です。引っ越しの梱包作業に必要なアイテムを紹介します。

ダンボール

引っ越しの梱包作業に必須となるダンボールは、荷物に応じて使い分けられるよう、サイズ違いを揃えておくことをおすすめします。

ダンボールの入手方法は、スーパーで不要なダンボールをもらったり、ホームセンターやインターネットで購入したりなどがあります。引っ越し業者から無料でもらえる場合もあるため、事前に確認をしてください。

ガムテープ

引っ越しの荷造りには、重ね貼りがしやすく、強度もある布製ガムテープがおすすめです。手で簡単に切れるガムテープを使用すると、作業効率が向上します。

油性ペン

油性ペンは、ダンボールに内容物や運ぶ部屋を記入するために使用します。中に何が入っているのかが一目でわかると、新居での運び込みや荷ほどきを効率的に行えます。1本で太さを変えられるペンや赤色のペンなど、必要に応じて使い分けられるペンを用意すると、さらに便利です。

緩衝材

お皿などの割れものや衝撃に弱い荷物は、緩衝材で包んで保護をする必要があります。「プチプチ」と呼ばれる気泡緩衝材(エアパッキン)や新聞紙などを用意しましょう。

カッター・はさみ

カッター・はさみは、荷造り時のみだけでなく、荷ほどき時にも必要です。ダンボールのサイズ調整や切れにくいガムテープのカットなど、引っ越し作業には欠かせないアイテムです。

ドライバー

ドライバーは、解体が必要な家具がある場合に必要です。組み立て直す際にも必要となるため、取り出しやすい場所に保管し、すぐに使えるようにしましょう。

軍手・ゴム手袋

軍手・ゴム手袋は、ダンボールや家具・家電を運ぶ際に、滑り止めやケガ防止として役立ちます。キッチンや浴室の片付けには、ゴム手袋(ビニール手袋)があると便利です。

引っ越しの荷造りのコツ

引っ越しの荷造りは、梱包や整理を工夫することが大切です。ここでは、引っ越しを効率よく進める荷造りのコツをご紹介します。

重たいものを下に軽いものは上に詰める

本や食器などの重いものはダンボールの下に、衣類やタオルなど軽いものは段ボールの上に詰めましょう。重いものを上に置くと、下にある軽いものが潰れる恐れがあります。ダンボールを積む際も、重いダンボールが下、軽いダンボールが上になるように重ねましょう。

貴重品は自分で運ぶ

通帳や実印、貴金属などの貴重品は、ダンボールに入れず、手荷物として自分で運ぶことをおすすめします。多くの貴金属や重要書類などがある場合は、金庫の用意も検討しましょう。

冷蔵庫・洗濯機は前日までに乾燥と水抜きを行う

冷蔵庫と洗濯機は、搬送時の水漏れを防ぐため、前日までに水抜きを行います。冷蔵庫は、引っ越し前日までに中身を空にし、庫内を掃除をしておきます。洗濯機は、引っ越し日の1~2日前までに使用を終えておきましょう。

家電の配線はわからなくならないように目印をつける

テレビやパソコンなどの配線は、どのケーブルをどこに接続するかがわかるよう、目印をつけておきましょう。接続部と配線に同じ色のテープを貼るほか、写真を撮っておく方法もおすすめです。

部屋ごとの番号を決め荷物に番号を書く

新居の部屋ごとに番号を振り分け、荷造りしたダンボールには、運ぶ部屋の番号を記入しておきましょう。荷造り時の一手間で、搬入や荷ほどきが格段にスムーズになります。

まとめ

引っ越しの荷造りは、やることが多く、想像以上に手間と時間がかかります。事前に荷造りの手順を確認し、必要なアイテムを揃えておくと作業がスムーズに進みます。

引っ越しは、荷造りで終わりではありません。搬入や荷ほどきも視野に入れた荷造りを行うことが、引っ越し全体の効率化につながります。引っ越し当日に焦ることがないよう、余裕を持ったスケジュールで荷造りを進めましょう。

執筆年月日:2024年12月

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