エアコンクリーニング業者の選び方|失敗しないための注意点も紹介

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エアコンクリーニング業者の選び方|失敗しないための注意点も紹介

エアコンクリーニングは、快適な室内環境を維持し、電気代の節約にもつながる重要なメンテナンス作業です。しかし、作業内容や料金、対応など、さまざまな面でトラブルが発生しています。

本記事では、エアコンクリーニングで実際に発生している具体的なトラブルと、失敗しないための業者選びのポイントについて、詳しく解説します。これからエアコンクリーニングを初めて依頼する方はもちろん、過去に依頼経験のある方も、トラブルを未然に防ぐためにぜひ参考にしてください。

エアコンクリーニングにおいて考えられるトラブル

エアコンクリーニングは、快適な住環境を維持するために必要な作業ですが、残念ながらさまざまなトラブルが発生する場合があります。ここでは、エアコンクリーニングで実際に起こりうる代表的なトラブルを見ていきましょう。

クリーニング後にエアコンが故障した

エアコンクリーニング後の故障は、作業中の不適切な対応が主な原因です。たとえば、フィルターやパネルを強引に取り外して破損したり、強力な洗浄剤の使用によって内部のコーティングが剥離してしまったりするケースがあります。他にも、配管やドレンホースを傷つけてしまい、水漏れや冷媒漏れが発生する事例も少なくありません。

このような場合、運転時に異音がする、エアコンの電源が入らないなどの症状が現れます。悪質な業者だと、「クリーニング前から故障していた」「エアコンクリーニングは関係ない」というように責任逃れをし、修理費用の負担を拒否しかねません。そのため、作業前の動作確認など、トラブルに備えた事前対策が重要となります。

クリーニング後にエアコンから臭いがするようになった

エアコンクリーニング後に、エアコンから臭いが発生するようになることがあります。この問題の主な原因は、見えにくい場所の汚れです。アルミフィンや送風ファンの奥など、目につきにくい箇所の汚れを見落としたまま作業を終えてしまうと、不快な臭いの原因となります。

また、使用した洗浄剤が完全に洗い流されていないケースも少なくありません。すすぎが不十分だと、洗剤特有の臭いがすることもあるのです。

一方で、作業自体は丁寧に行われていても、クリーニング後の乾燥が不十分なために臭いが発生するケースもあります。これは、内部に湿気が残った状態で作業を終えることが原因です。

このような場合は、2~3時間程度、送風運転をしてみましょう。十分に乾燥させると解消されることもあります。ただし、臭いが長期間続く場合は、再度クリーニングが必要になるかもしれません。

部屋を汚された・壁などが傷ついた

エアコンクリーニングでは、作業による室内の汚損を防ぐため、ブルーシートや毛布で床面を保護したり、養生シートでエアコン周辺を覆ったりします。しかしながら、この基本的な対策が不十分なまま作業を行う業者も多く、その結果、深刻なトラブルが発生しかねません。

高圧洗浄時の汚水が壁や家具に飛び散る、作業員の脚立移動でフローリングに傷がつく、エアコンからの排水でカーペットが汚れるといった事例があります。

特に問題なのは、このような汚れや傷に気づいても、適切に対応しない業者の存在です。作業後に連絡がとれなくなり、被害の補償を受けられない事態も発生しています。

見積もりよりも高い金額を請求された

事前の見積もりよりも高額な請求をされるトラブルも発生しています。特に多いケースは、見積もり時には安価な料金を提示しながら、実際の作業時に、想定以上の汚れなどの理由をつけて追加料金を請求するというものです。さらに、作業途中で実際には不要な追加作業を提案し、最終的に高額な請求をする業者も存在します。

エアコンの機種や汚れの程度によって、当日に追加料金が発生するケースもあります。ただし、強引な営業や具体性のない説明による追加請求は悪質業者の可能性が高いため、注意しましょう。

時間通りに業者が来なかった

予約時間を大幅に過ぎても業者が来ないトラブルもあります。予約が確定していたにもかかわらず、当日になって連絡がとれなくなる無断キャンセルの事例も少なくありません。

エアコンクリーニング業者は1日に複数件の作業を行うため、前の現場での作業が長引いて予定時刻より遅れることはあります。しかし、問題なのは事前に遅延の連絡がないことです。なかには、予定時刻から30分以上遅れて到着しても謝罪の一言もなく、遅れを指摘されると開き直るような態度を見せる業者もいるようです。

エアコンクリーニング業者の選び方と注意点

前述のようなエアコンクリーニングのトラブルを未然に防ぐためには、信頼できる業者を選ぶことが重要です。ここでは、安心して依頼できる業者を選ぶためのポイントについて解説します。適切な選び方を知り、トラブルを回避しましょう。

料金が相場よりも安い場合は注意する

エアコンクリーニングの適正料金を知るためには、相場との比較が重要です。エアコンの種類によって料金は異なりますが、一般的な相場は以下のとおりです。

  • 壁掛けタイプ(お掃除機能なし):8,000~15,000円
  • 壁掛けタイプ(お掃除機能あり):13,000~25,000円
  • 天井埋め込みタイプ:14,000~39,000円

上記より極端に安い料金を提示する業者には注意しましょう。安い価格を掲げる業者のなかには、実際の作業時に追加作業が必要というような理由をつけて、結果的に高額請求をするケースが見られます。

また、経験の浅い業者が、顧客獲得のために相場より低い価格を設定することもあります。一見、コストパフォーマンスがよいように思えますが、不十分な清掃などによる新たなトラブルを引き起こしかねません。そのため、単に価格の安さだけで業者を選ぶのではなく、実績や評判、作業内容なども含めて総合的に判断しましょう。

料金を前もって教えてくれるかどうかを確認する

見積もり時の対応は、業者の信頼性を判断する重要な指標となります。優良な業者は、エアコンの種類などを詳しく確認したうえで、料金の内訳や作業内容を明確に説明してくれます。一方、電話やメールでの問い合せ時に曖昧な回答しかしない、概算すら教えてくれない業者には注意しましょう。

実際の汚れ具合によって追加料金が発生する可能性はありますが、その場合でも標準的な料金体系や追加料金が発生する条件は事前に説明できるはずです。見積もり時に料金説明が不明確な業者は、後から高額な追加料金を請求するリスクが高いと考えられます。業者選びに失敗しないためにも、見積もり時の確認はしっかりと行いましょう。

契約内容が明確になっている業者を選ぶ

信頼できる業者は、作業内容や料金、保証などの契約内容を書面できちんと提示してくれます。作業前の見積もり書の発行はもちろん、作業範囲や作業時間、トラブル時の対応など、具体的な内容を説明してくれるかどうかが重要なポイントとなります。

そのため、契約前には作業内容の詳細を必ず確認しましょう。フィルターの清掃方法、ファンの分解洗浄、カビ防止処理など、具体的な作業工程の説明を求めることが大切です。

作業内容の説明が不十分な業者や、契約書・見積もり書を発行しない業者は、トラブルが発生しても適切な対応を受けられない可能性があるため、避けましょう。

ネットの口コミを確認する

エアコンクリーニングの業者を選ぶ際、実際の利用者の評価を知ることも重要です。口コミサイトやレビューサイトで評判を確認すると、業者の実態をより正確に把握できます。

ただし、ネットの口コミに極端に良い評価ばかりが並んでいる場合は、業者自身が投稿した偽装の口コミである可能性も考えられます。口コミ評価を見る際は、慎重に判断しましょう。

また、業者の実績年数や保有資格なども、重要な判断材料となります。複数の情報源から総合的に判断し、より信頼できる業者を見つけましょう。

業者の接客態度を確認する

エアコンクリーニングでは、見知らぬ作業員が自宅に入って作業を行うため、業者の接客態度や対応の丁寧さは重要な選択基準となります。電話やメールでの問い合せ時の応対は、業者の信頼性を判断するよい機会です。質問に対して明確で丁寧な説明をしてくれるか、不明点を誠実に確認してくれるかなどをチェックしましょう。

見積もり段階で対応が雑な場合、実際の作業でも同様の問題が発生しかねません。落ち着いて相談でき、疑問点や要望にもきちんと対応してくれる業者を選ぶと、トラブル防止につながります。

補償制度や損害保険の有無を確認する

エアコンクリーニングでは、経験豊富な業者であっても、作業中に思わぬトラブルが発生する可能性があります。分解作業中の部品破損や、高圧洗浄による電子基板の故障など、予期せぬ事態が起こり得ます。そのため、業者選びでは補償制度の有無や損害保険の加入状況の確認も重要です。

補償制度が整っている業者であれば、作業によるトラブルが発生しても、顧客の費用負担なく修理をしてもらえます。また、多くの業者は損害保険に加入していますが、未加入の業者も存在します。損害保険に未加入だと、エアコンクリーニングによる故障は多くの場合メーカー保証の対象外となり、エアコンの修理費用を顧客が負担しなければなりません。

加えて、故障や不具合が作業直後ではなく、しばらく経ってから発覚することもあります。そのため、アフターフォローの内容や補償期間についても事前に確認することをおすすめします。

まとめ

エアコンクリーニングのトラブルを防ぐためには、価格の妥当性、業者の信頼性、契約内容の明確さ、補償制度の有無など、多角的な視点での業者選びが重要です。特に、相場を大きく下回る価格や不明確な料金体系、曖昧な契約内容などには注意しましょう。信頼できる業者は、作業内容や料金を丁寧に説明し、万が一のトラブルにも適切に対応してくれます。

エアコンは私たちの生活に欠かせない設備です。快適な生活を維持するためにも、本記事で解説した業者選びのポイントを参考に、安心して作業を依頼できる業者を見つけてください。

執筆年月日:2024年12月

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