家具の修理費用の目安はどれくらい?修理例と相場を紹介

長年使ってきた家具を修理する場合、費用はどのくらいかかるか気になるところです。買い替えることは簡単ですが、費用や思い入れを考えると修理して使い続けるという選択肢も悪くありません。この記事では、家具を修理するメリット・デメリットや修理費用の相場、業者の選定基準などを解説します。
家具を修理して使用するメリット・デメリット
家具を修理して使用すると、どんなメリット・デメリットがあるか見ていきましょう。
家具を修理するメリット
家具を修理するメリットは以下の3つです。
【家具を長く使える】
修理すると、今まで使用してきた思い入れのある家具を、長く使い続けられます。新品に近い状態へ修理すれば、新しく買ったときの気持ちを思い出して、再び大切に長く使おうと思い直せるでしょう。
【新しく買うよりも安く済むことが多い】
家具の修理は、新しく買うよりも安く済むことがあります。新しく買うのはそれなりの費用がかかる場合が多いため、修理で済むと経済的です。
【環境への負荷を小さくできる】
修理すると家具を廃棄せずに済むため、環境への負荷を小さくできます。修理で解決できれば、長く家具を使い、資源を無駄にせずに済みます。
家具を修理するデメリット
家具を修理するデメリットは、以下の3つです。
【新品を買うより安く済むとは限らない】
家具の修理は、必ずしも新品を買うよりも安く済むとは限りません。費用が気になる場合は、家具の修理費用と廃棄・購入費用を比較して、どちらが安く済むかなどを考慮して、修理するか判断しましょう。
【修理中に家具が使えない場合が多い】
家具の修理は、ほとんどが家具を業者に預けて対応してもらうため、修理中は使えません。家具がないと困る場合は、対策する必要があります。
【修理痕が残る可能性がある】
家具の修理内容によっては、修理痕が残る可能性があります。部品や色など、もともと使用していたものと異なる仕上がりになる場合があることを念頭においておきましょう。
家具の修理はDIYと修理業者どちらがいいの?
DIYと修理業者では、どちらで家具を修理したほうがよいのでしょうか。それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
DIYのメリット・デメリット
DIYで修理する上でのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【メリット】
業者に依頼するとかかる修理工賃や配送料がかからず、修理業者へ依頼するよりも費用が安く済みます。近年ではインターネットで修理方法を調べられるため、簡単にDIYが可能です。
【デメリット】
DIYは材料や工具を用意しなければならず、必要なものを買い足していくと、結果的に新品を買うより高くつく可能性があります。傷消しくらいであれば簡単にできますが、本格的な修理が必要であれば、DIYは時間がかかりきれいに仕上がらないかもしれません。大掛かりな修理になりそうな場合は、修理業者に依頼するのが賢明です。
修理業者のメリット・デメリット
修理業者に依頼するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【メリット】
修理業者に依頼すると、修理が早くでき、仕上がりもきれいです。DIYと材料も工具も違うため、慣れないDIYの仕上がりとは段違いです。家具の中には、修理に専門知識が必要なものもあり、むやみにDIYで修理するよりも確実に仕上げてくれます。
【デメリット】
修理業者はきれいに仕上げてくれる反面、DIYよりも費用がかかります。また依頼する場合、業者選びが難しいのも悩ましいところです。業者によって得意不得意があるため、修理したい家具の技術を持った修理業者を選ぶ必要があります。
家具修理を業者に依頼した場合にかかる費用の内訳
家具の修理を業者に依頼した場合、どのような費用がかかるのか、内訳を見ていきましょう。
修理工賃
修理工賃は、修理する職人の人件費や技術料に値する費用です。一時間あたりの費用が設定されているのが一般的で、修理にかかる時間を想定して算出されます。
費用はどういった修理を行うかで提示されることが多く、修理内容によって金額が大きく異なります。家具の種類や大きさによっても変わってくるため、必ず事前に見積もりを取って確認しましょう。
材料費
材料費は、修理で使用する材料にかかる費用です。修理する家具によって、使う材料は異なります。
元の状態にできる限り近づけるため、材料は修理する家具に合わせたものを用意しなければなりません。アンティークや海外製の家具の場合、材料が手に入りにくく、材料費が高くなる傾向にあります。
配送料
配送料は、修理時の引き取りや納品の際の配送費用です。ダイニングテーブルやソファーなど大型の家具を筆頭に、修理を依頼する場合は、業者が引き取って修理後に納品するのが基本的な流れです。
家具の種類や大きさ、配送距離などによって、配送料は変わってきます。自分で業者へ家具を持ち込む場合や修理業者が来てくれる場合には、配送料はかかりません。
その他料金
ほかにかかる家具の修理費用は、以下のとおりです。
【出張費】
出張費は、自宅で修理してもらう場合にかかる費用です。自宅での修理は配送料がかかりませんが、出張費がかかることを覚えておきましょう。
【リメイク料金】
修理とあわせてリメイクする場合は、別で料金がかかります。リメイクとは、修理箇所を修理するだけでなく、塗装や布地を新しくして生まれ変わらせる作業のことです。
ほかにも、複数の業者が分担して修理を行う場合は、その分の修理工賃や配送料がプラスでかかります。修理工賃・材料費・配送料以外にもどのような費用がかかるのか、見積もりを依頼して確認しましょう。
家具修理を業者に依頼した場合の費用相場
家具の修理を業者に依頼した場合、費用はどのくらいかかるのでしょうか。ここでは、修理に出すことが多いテーブル・椅子・ソファーの費用相場を修理例とあわせて紹介します。
テーブルの修理
一般的なダイニングテーブルの修理を依頼した場合の費用相場は、修理内容によって異なります。
テーブルの塗装は、50,000~60,000円が相場です。大きさ・素材・塗装方法・塗料などで費用が大きく変わります。状況によっては一度塗装を剥がしてから再塗装する場合もあるため、あくまで目安の費用として参考にしてください。
傷の修理についても、傷の大きさや深さで費用が変わります。日常生活で付くような小さな傷の補修は、4,000~8,000円が相場です。ものの落下でできたくぼみや、木材が剥がれているような大きな傷の場合、修理費用は高額になります。
ガタつきの調整も同様に、原因や状態・素材によって費用が異なります。ネジやボルトを交換するのみなら比較的安く済みますが、フレームのズレや足の長さの調整も必要な場合は、修理費用が高くなる場合がほとんどです。
塗装の剥がれた箇所が多い場合、大きな傷やガタつきがある場合にかかる費用は、一概には言えません。事前に見積もりを取って、どのくらいの費用になるか確認しましょう。
椅子の修理
椅子の修理にかかる費用も、修理内容によって異なるのが一般的です。
椅子の部品が緩んでグラついている場合、座面と脚のフレームがズレている可能性があるため、グラつきを調整する必要があります。この修理には、組み直しが必要です。組み直しの費用相場は、7,000~20,000円です。
また、座面が傷んでいる場合は座面の張替えも行わなければならず、その分多くの費用がかかる場合があります。座面の張替えの費用相場は、7,000~19,000円です。
ソファーの修理
ソファーの修理の費用相場は、40,000~50,000円です。張替えが部分的でよいのか、全面的に必要なのかで、ソファーの修理費用は大きく異なります。ソファーの素材や大きさによっても変わってくるため、どのくらいかかるか見積もりを出してもらうのがおすすめです。
修理費用によっては、新しく買い替えるほうが安く済む場合もあります。全面張り替えは、それなりに費用がかかる修理です。費用が高額になる場合は、買い替えも視野に入れて検討しましょう。
家具修理の業者選定のポイント
家具の修理業者は、いくつかポイントを押さえて選ぶ必要があります。ここでは、家具の修理業者選定のポイントを解説します。
業者の評判・口コミを確認する
業者を選ぶ上で重要なのが、評判や口コミを確認することです。どのような評判があるか事前に確認しておくと、ある程度安心して依頼できます。
評判や口コミを見るときは、ひとつのサイトだけでなく、複数のサイトを確認してください。いくつかのサイトを確認して、評判や口コミがよい業者を選ぶのがおすすめです。
修理実績を確認する
依頼したい業者に、修理をお願いしたい家具の修理実績があるか確認しましょう。評判や口コミがよくても、修理したい家具には対応していない可能性もあります。
ほとんどの修理業者は、ホームページで修理実績を公開しています。評判や口コミを確認した際に修理実績も確認して、修理したい家具の実績がある業者に依頼しましょう。
修理したい家具に関するノウハウの有無
修理したい家具に関するノウハウがあるかどうかも、業者を選ぶ基準のひとつです。家具によっては、修理のノウハウを持ち合わせていない業者もあります。
修理費用が安いからといってノウハウのない業者に依頼すると、思うように修理してもらえないかもしれません。特に、アンティークや海外製など、家具の修理に専用の材料や技術が必要と考えられる場合は、ノウハウのある業者に依頼しましょう。
まとめ
家具の修理費用は、修理したい家具によって大きく異なります。家具を修理するメリット・デメリットを考え、修理するかどうかを検討しましょう。
修理すると、大切な家具が長く使い続けられます。特に大きな修理が必要な場合は、専門の業者へ依頼することをおすすめします。
執筆年月日:2025年1月