窓ガラスの修理費用はいくら?安く抑えるコツや応急処置についても紹介

  • 家具・ガラス修理・組立
窓ガラスの修理費用はいくら?安く抑えるコツや応急処置についても紹介

突発的な事故や自然災害などで窓ガラスが割れてしまったとき、早急な修理が必要となります。修理にかかる費用が気になる方も多いはずです。

この記事では、窓ガラスを修理する場合の費用を決めるポイントや、割れた際にやるべきことを解説します。効率よく対処できれば修理費用を安く抑えられるかもしれないため、ぜひ参考にしてください。

窓ガラスの修理・交換費用を決めるポイント

窓ガラスの修理・交換費用は、種類・サイズ・厚さなどにより決まります。知識を持っていれば費用がいくらなのか予想できるため、修理する際に役に立つでしょう。

ガラスの種類

一般的な窓ガラスには、フロートガラス・すりガラス(くもりガラス)・型板ガラス・網入りガラス(ワイヤー入りガラス)・強化ガラスがあります。高性能な機能を持つ窓ガラスには、合わせガラス(防犯ガラス)・複層ガラス・Low-Eガラスがあります。

一般的な窓ガラスは、場所を選ばずに使用でき、比較的安価です。高性能な窓ガラスは、断熱・紫外線カット効果などにより光熱費が抑えられますが、価格は高くなる傾向にあります。 

窓ガラスの修理を業者に依頼する場合、見積もりの際に窓ガラスの種類を聞かれるため、あらかじめ把握しておくと手続きがスムーズに進むでしょう。

ガラスのサイズ

窓ガラスのサイズが大きくなると、修理・交換費用が高くなります。よく用いられるサイズは、一般的な窓に多い90×90cmと、ベランダや掃き出し窓に用いられる90×180cmの2種類です。 

また、2人以上での作業が必要となる大きいガラスは、施工費用が高くなります。ガラスのサイズは、サッシに隠れている部分も含まれるため、自分で測定する際は気をつけましょう。

ガラスの厚さ

同じ種類、同じサイズの窓ガラスであっても、厚さによって価格が異なります。家庭用の窓ガラスは3~5mmがよく使われますが、厚さが1mm違うだけで価格が約1.5倍に変わります。 

建物の強度によって適切な厚さの窓ガラスを使用しているため、修理の際はもともとのガラスより薄いものに変更しないようにしましょう。

その他

修理・交換時の作業内容によっては、追加料金が発生します。 

  • 深夜・早朝に修理・交換作業を行う場合
  • 出張費がかかる場合(数千円から1万円前後)
  • 仮設の足場やクレーン車が必要な場合
  • 窓枠やサッシのレールも修理する場合

修理を安く行うためには、深夜・早朝料金や出張費がかからない修理業者を探すとよいでしょう。

窓ガラスの修理・交換の費用・料金相場

窓ガラスの修理・交換の費用・料金相場を以下の表にまとめます。 

ガラスの種類(厚さ)

ガラスの大きさ
90×90cm(円)

ガラスの大きさ
90×180cm(円)

フロートガラス(5mm)

15,000~18,000

22,000~27,000

すりガラス(3mm)
(くもりガラス)

12,000~18,000

17,000~23,000

型板ガラス(4mm)

12,000~16,000

20,000~23,000

網入りくもりガラス(6.8mm)

20,000~25,000

25,000~45,000

網入り透明ガラス(6.8mm)

25,000~31,000

38,000~48,000

強化ガラス(4mm)

11,000~14,000

16,000~19,000

強化ガラス(8mm)

31,000~34,000

46,000~49,000

合わせガラス(6.8mm)
(防犯ガラス)

22,000~35,000

35,000~60,000

複層ガラス
(3mm+空気層+3mm)

20,000~27,000

30,000~45,000

Low-Eガラス
(3mm+空気層12mm+3mm)

30,000~50,000

50,000~60,000

高性能ガラスである合わせガラス(防犯ガラス)・複層ガラス・Low-Eガラスや、6mm以上の厚さがあるガラスの方が高額となる傾向があります。

窓ガラスを修理するタイミングで、断熱性・防音性などの効果がある高性能なものと交換できるか検討しても構いませんが、もとの窓ガラスより厚みや重さがあると変更できない可能性があります。

また、窓ガラスを薄くして修理費用を抑えたい場合も、建物の強度が低下するため、実施できないかもしれません。までと違う窓ガラスに替えたい場合は、修理業者と相談してみてください。

窓ガラスが割れた際にやるべきこと

窓ガラスが割れた際に適切な対応を行うと、自分の身の安全を早く確保でき、修理費用を安く抑えられるかもしれません。ガラスの破片の片付け方や、修理の手続きの進め方について解説します。

ガラスの応急処置・掃除

割れた窓ガラスは以下の手順で掃除します。 

  1. 長袖・長ズボン・軍手・スリッパを着用する
  2. 窓ガラスの損壊箇所の写真を撮影する
  3. ちりとりとほうきでガラスの破片を集める(不燃ごみで捨てる)
  4. 細かい破片をガムテープやコロコロで集める
  5. 掃除機をかける
  6. 窓の割れた部分にダンボールを貼りつける

自分のケガを防ぎながら掃除を行い、早めに安全を確保しましょう。

 【自分で対処するのは危険な場合】
窓ガラスが割れたら一刻も早く掃除したくなりますが、自分で対処すると危険な場合もあります。 

  • 掃き出し窓などの大きな窓ガラス
  • 頭よりも高い位置にある窓ガラス
  • 外から強風が来る窓ガラス

このケースに当てはまる場合は、自分で掃除や応急処置をするのは危険です。修理業者に対応を依頼し、到着するまでそのままの状態で待ちましょう。

保険の確認

窓ガラスが割れた場合、修理費用を保険会社が負担してくれる可能性があります。割れた原因や保険の契約内容によって適用範囲と金額が異なるため、破損状況を把握できたら保険会社に問い合わせてみましょう。 

【窓ガラス割れに使える保険の種類】
窓ガラスが割れたときに使える保険は3種類あります。 

保険の種類

適用条件の例

火災保険

・火災で窓ガラスが割れた場合
・台風で割れた場合
・空き巣に割られた場合
・子どもが窓ガラスにぶつかって割った場合
・石やボールが投げ込まれた場合

地震保険

・地震で窓ガラスが割れた場合

個人賠償責任保険
(火災保険などのオプションとして加入できる)

・契約者が物損事故を起こして建物の窓ガラスを割った場合
・子どもが他の家の窓ガラスを誤って割った場合

火災保険は、火災以外の災害や、空き巣被害の場合も適用されます。近年は台風や豪雨などの自然災害が増加していますが、火災保険に加入していれば、不足の事態が発生したときに補償を受けられるため安心です。 

保険について問い合わせる際は、適用条件だけでなく免責金額についても注意が必要です。窓ガラスの修理費用より免責金額が小さい場合は、保険の契約者による自己負担金が発生します。

賃貸の場合は管理会社・大家さんに連絡

賃貸物件の窓ガラスが割れた場合、借り主に過失がなければ、管理会社・大家さんが修理費用を負担します。借り主に過失がある場合も、窓ガラスを修理する前に、管理会社・大家さんに連絡は必要です。 

【賃貸の窓ガラス割れの費用負担】
窓ガラスの破損が以下の原因であった場合は、管理会社・大家さんが修理費用を負担します。 

  • 台風や地震などの自然災害
  • 熱割れなどの自然現象
  • 外からボールが飛んできた
  • 空き巣・盗難

一方で、窓ガラスが割れた原因が、借り主の過失だった場合は、自分で修理費用を負担する必要があります。 

  • 台風のときに窓を開けっ放しにする
  • ベランダに出していた物が窓にぶつかる
  • 家具をぶつける
  • 人が転んでぶつかる
  • 勢いよく窓を開け閉めする

窓ガラスの割れ方を見れば、割れた原因は想像できるため、借り主に過失があるか判断することが可能です。隠し事はせずに、割れたときの状況を正直に管理会社・大家さんに伝えてください。 

なお、費用負担が借り主になったとしても、管理会社・大家さんに必ず連絡を行い、ガラスの種類やメーカーを確認してから修理を依頼しましょう。

ガラス修理業者を調べる

保険会社や管理会社・大家さんにガラス修理業者を指定されなかった場合は、自分で調べて修理を依頼する必要があります。修理業者の選び方のポイントを記載します。 

  • 自宅からの近さ
  • 見積もりの詳細さ(窓ガラス代・作業費・出張費・運搬費・深夜料金など)
  • 保証やアフターフォローの有無
  • 対応の素早さ・丁寧さ

ガラスの種類によっては技術や経験が必要となり、業者によって修理費用が異なるかもしれません。費用を安く抑えたい方は、複数の業者の見積もりを比較し、納得できる料金の業者に依頼しましょう。

窓ガラスが割れた際の原因の確認方法

窓ガラスが割れた際の原因は、割れ方を見れば判別できます。保険会社やガラス修理業者に連絡すると、割れた原因を質問されるため、あらかじめ説明できるようにしておきましょう。

外からの衝撃

外からの衝撃によって窓ガラスが割れた場合は、破片が家の内側に落ちます。ボールが飛んできた、強風で硬い物体が飛んできた、というケースでは、ぶつかった箇所から放射線状にひび割れが入るため、判別しやすいでしょう。 

窓ガラスの鍵付近だけ割られている場合は、不審者が道具を利用して意図的に割った可能性があります。身の安全を確保できたら、家の中の物が盗まれていないか、盗聴器が仕掛けられていないか、確認するために警察に連絡しましょう。

熱割れ

部屋の中と外の気温に差があると、窓ガラスは熱割れを起こし、長いひび割れが1本から複数本入ってしまいます。金属が含まれていて温度が上昇しやすい網入りガラスと、熱を通しにくい複層ガラスで発生しやすい現象です。寒暖差が大きい冬は要注意ですが、ときどき換気することで熱割れを防げます。 

窓ガラスの熱割れは自然現象とみなされ、保険の適用外となる可能性が高いです。賃貸の場合は、熱割れが経年劣化によるものと判断されれば、修理費用は管理会社・大家さんの負担となります。

まとめ

事故や自然災害などで窓ガラスが割れたとき、修理にかかる費用は、ガラスの種類などによって大きく異なります。窓ガラスのサイズ・厚さも事前に調べておくと、修理業者への依頼をスムーズに進められるでしょう。 

また、割れた窓ガラスの応急処置の方法や、保険会社や管理会社・大家さんに問い合わせる内容を覚えておくと、不測の事態に備えられます。窓ガラスの状態を定期的に確認することで、安全な暮らしを実現してみてください。

執筆年月日:2025年1月

記事一覧に戻る