窓の桟(サッシ)の掃除方法|掃除に必要なものや手順を紹介
窓ガラスの掃除方法は分かっても、窓の桟はどのように掃除したらよいか迷うことはありませんか。頻繁に掃除しなくても、そこまで汚れはたまらない窓の桟ですが、気がついたらたくさん汚れていて困った経験は、誰しもあるのではないでしょうか。
窓の桟は、掃除方法と掃除頻度が分かれば、きれいな状態を維持できます。もしカビが生えてしまっていても、しっかり除去できれば健康を害することもありません。定期的に掃除をして、窓をいつでも清潔に保ちましょう。
この記事では、窓の桟の汚れの原因や掃除方法、頻度などについてご紹介します。
窓の桟(サッシ)の汚れの原因
窓の桟の汚れの原因は、室外と室内それぞれで異なります。
汚れの原因となるものはこちらです。
【室外】
- 砂
- 花粉
- 排気ガスの粉じん
【室内】
- ホコリ
- 髪の毛
- 糸くず
- 窓の結露によるカビ
窓を開けると外の空気が入ると同時に、外の汚れも入ってきます。日々の汚れが蓄積すると、目につくくらいの汚れになります。家の近くに公園や交通量の多い道路がある場合、砂や排気ガスの粉じんの汚れが通常よりもたまりやすいです。花粉も、多く飛散する時期は、窓の桟に蓄積されます。
エアコンや反対側の窓から来る風などによって、室内にあるゴミも窓のほうに運ばれます。ホコリや髪の毛、糸くずが、最初はそこまで目立たなくても、時間がたつにつれて目立つようになってくるため、注意が必要です。
窓の桟(サッシ)の汚れを放置するとどうなる?
窓の桟の汚れを放置すると、汚れが落ちにくくなります。隅にたまった汚れは、取るのも大変です。汚れがたまったまま窓の開け閉めを繰り返せば、窓の建て付けが悪くなったり桟がゆがんでしまったりして、窓自体の機能性を損なう場合もあります。可能なら定期的に掃除するようにしましょう。
汚れを放置したまま冬を迎えると、窓の結露がきっかけでカビが生える可能性もあり危険です。カビが繁殖すると、窓の桟から窓ガラスやカーテン、壁紙にまでカビが広がります。カビが広がった部屋で過ごすと、カビを吸い込みアレルギーやぜんそくなどを発症する可能性も考えられます。健康被害を起こさないためにも、窓の桟は定期的な掃除を心がけましょう。
窓の桟(サッシ)を掃除する頻度と目安
窓の桟を掃除する頻度と目安は、簡単な掃除なら月に1回、念入りな掃除は半年に1回です。
簡単な掃除は、たまった汚れを取り除いて水拭きするのみで十分です。月に1回なら汚れの量も少ない上に取りやすいため、無理なく掃除できます。
念入りな掃除は、花粉が落ち着いて梅雨に入る前の5月下旬~6月上旬と、結露しやすい冬の間に行うのがおすすめです。
花粉が落ち着いた時期に掃除すれば、たまった花粉を落とせるだけでなく、梅雨で湿気が多くなる前にきれいにできます。冬の間も一度きれいに掃除すれば、結露で湿気を含んだ汚れが多くたまらず、冬が終わってからも楽に掃除できます。
たまった花粉や、結露で湿気を含んだ汚れを、一年のうちのこのタイミングできれいに掃除すれば、汚れがたまるのを防ぐことが可能です。
この頻度と目安は、窓ガラスについても同様です。月に1回、窓ガラスと窓の桟を簡単に水拭きし、半年に1回念入りに掃除すれば、きれいな窓が維持できます。
丁寧に掃除するときは、天候も意識するとより掃除しやすくなります。くもりの日に掃除すると、日が当たらないため汚れが確認しやすく、湿度が晴れの日よりも高いため、汚れを落とすのが楽です。晴れの日は乾燥してホコリが舞い散りやすいというデメリットもあるため、天気が悪い日に掃除するのがおすすめです。
時期や天候を意識して、定期的に窓の桟を掃除するようにしてください。
窓の桟(サッシ)を掃除する方法
窓の桟は、家にあるもので掃除が可能です。特別な洗剤は必要なく、水のみで十分きれいになります。ポイントやコツを押さえれば、汚れが取れにくいといったこともありません。手順自体も簡単なため、しっかり確認して定期的に窓の桟の汚れを落としていきましょう。
ここでは、窓の桟を掃除するのに必要なものや手順、掃除するときのポイント、コツをご紹介します。
掃除に必要なもの
窓の桟の掃除に必要なものは、以下のとおりです。
- 掃除機(小さいほうき、もしくは窓用サッシブラシでもOK)
- 古い歯ブラシ
- スポンジ
- カッター
- 水を入れたペットボトル
- 雑巾もしくはキッチンペーパー
掃除機は、窓の桟に入る細いノズルが使えるものを使用しましょう。窓の桟に入るノズルがない場合は、ゴミをかき出せる小さいほうきでも問題ありません。
適切なものがないなら、窓の桟専用のサッシブラシを使う方法もあります。100均やホームセンターでも販売しているため、購入するのは難しくありません。
スポンジは、使い古しのものでも使用可能です。ただし、メラミンスポンジは使わないようにしましょう。
メラミンスポンジは汚れを落とすのに効果的ですが、研磨剤で汚れを削って落とすタイプのスポンジであるため、窓の桟を傷つける恐れがあります。窓の桟の掃除に使うスポンジは、研磨性のない、やわらかいスポンジを使用してください。
また、掃除には水を使用するため、ペットボトルに水を入れて用意しておくと、水場に行く手間が省けて便利です。口が細いため、かけるときもバケツや洗面器などより水が飛び散るのを防げます。
窓の桟の掃除に必要なものは、家にあるものも使いながら無理なく用意しましょう。
掃除する手順
窓の桟を念入りに掃除する手順は、以下のとおりです。
- 大きいゴミを手で取り除く。
- 残った小さいゴミを、掃除機もしくは小さいほうきで取り除く。
- 取り切れなかったゴミを古い歯ブラシでかき出す。
水気を含んだ泥汚れは、毛先を垂直にしてトントンとたたいていけば固い汚れが崩れて取れやすくなります。 - スポンジに切り込みを入れる。
スポンジをマンゴー状に縦4本、横5本ほど切り込みを入れましょう。
切り込みを入れることで、窓の桟にスポンジがフィットしやすくなります。 - スポンジに水を含ませ、桟のレールに沿ってこすり、汚れを落とす。
こするとすぐに汚れがスポンジに付くため、都度洗いながら使うと、より汚れが取れやすくなります。 - ペットボトルに入れた水を窓の桟に流し、汚れを洗い流す。
スポンジで浮かせて残った汚れを水で洗い流すと、しっかり汚れを落とせます。 - 雑巾もしくはキッチンペーパーで水を拭き取る。
この手順で掃除すれば、こびりついた汚れもしっかり取り除けます。
一度掃除してしまって後は定期的に掃除すれば、汚れがたまりすぎる心配もありません。ぜひ実践してみてください。
掃除するときのポイント・コツ
掃除するときのポイント・コツは3つあります。
乾燥した状態でゴミを取り除く
窓の桟にたまったゴミは、乾いた状態で取り除きましょう。最初に水をかけてしまうと、汚れが水気を含んで泥状になり、取りづらくなります。掃除機やほうき、古い歯ブラシを使ってかき出しても取れないゴミのみ、水を含んだスポンジでこするようにしてください。
取りにくい端のゴミは木工用ボンドを使う
桟の端のゴミが取りにくい場合には、木工用ボンドが有効です。
木工用ボンドを使った掃除手順はこちらです。
- 窓の桟の隅にたまっている汚れに、ボンドを多めにのせる。
- 透明になるまで、ボンドを乾かす。
- 乾いたボンドを、ちぎれないようにゆっくり剥がす。
もしボンドがちぎれて残ってしまったら、水でぬらして拭き取るようにしましょう。
ボンドは水溶性のため、簡単に拭き取れます。
掃除自体を楽にするならマスキングテープを使う
窓の桟にあらかじめマスキングテープを貼っておけば、汚れても剥がすのみできれいにできます。
ただし、貼りっぱなしで放置してしまうと、マスキングテープが劣化して剥がせなくなったり、剥がせても窓の桟に跡が残ってしまったりする場合があります。使用する場合は、半年に1回は忘れずに貼り替えましょう。
窓の桟(サッシ)に生えたカビを落とす方法
窓の桟に生えたカビを落とすためには、重曹を使用すると効果的です。重曹に漂白効果はありませんが、弱アルカリ性のため、タンパク質を緩めてカビの働きを弱める効果があります。研磨効果も併せ持っているため、カビをこすり落とすのをサポートしてくれます。
重曹は、お湯で溶かして重曹スプレーにすると吹きかけられて便利です。
重曹スプレーは、重曹小さじ1に対してお湯100mlを入れて混ぜ合わせるのみで簡単に作れます。窓の桟に吹きかけて、しばらく放置してから拭き取ってください。
もし重曹スプレーでカビが落ちない場合は、重曹ペーストを使って落としていきましょう。
重曹ペーストを使ったカビを落とす手順は、以下のとおりです。
- 重曹にぬるま湯を少量ずつ入れ、歯磨き粉くらいのペースト状になるまで混ぜる。
- 古い歯ブラシでペーストを窓の桟にぬり、カビをこすって落とす。
作業をするときは、必ず換気しながら行いましょう。また、ゴム手袋を着用して実施するようにしてください。
ただし、重曹はアルミサッシには使用できません。アルミサッシに重曹を使うと、アルミと重曹が化学反応を起こして黒ずむことがあります。重曹は弱アルカリ性のため、すぐに黒くなるわけではありませんが、窓の桟を傷めたくないなら使用しないようにしましょう。
また、重曹ペーストでもカビが取れないなら、市販のカビ取り剤を使ってみてください。市販のカビ取り剤は、アルミサッシにも使用できます。使用するときは、市販のカビ取り剤と酸性タイプの製品が混ざらないように注意しましょう。
まとめ
窓の桟は、家にあるもので手軽に掃除可能です。
掃除するのをつい忘れがちですが、簡単な掃除は月に1回、しっかり掃除するのは半年に1回で十分きれいになります。
掃除せずに汚れを長期間放置してしまうと、汚れがたまるのみでなく、カビ発生の原因にもなり、健康に悪影響を及ぼす場合もあります。体への影響が出てから後悔しないためにも、定期的に掃除するようにしましょう。すでにカビが生えてしまった場合も、正しく掃除し除去すれば、しっかりきれいにできます。
正しい手順で定期的に掃除を行い、隅々まで清潔な部屋を目指しましょう。
執筆年月日:2024年9月